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洗面所より

さっき洗面所からいきなり

Smif-N-WessunのBucktownが聴こえた...

耳を疑ったが、間違いなくBucktownだ。

長女が髪の毛を乾かすドライヤーの音に

邪魔されても俺は聞き逃さなかった。

俺は洗面所のドアをガーッ!っと

信じられない程、勢いよく開けて

 

『おーい!お前なんでBucktown聴いとんね〜んッッ!』

 

彼女は、いきなりおっさんなんやねん!

と言わんばかりに、若干キレ気味で

 

『は?なんか知らんけど黒人のツレが聴いとってんやん!』

 

『まっ...マジでか!?』

 

そして彼女はっボソッと

 

『トラップええけど、も〜飽きた。こんなんの方がええわ....』

 

彼女が生まれたばかりの頃。

俺ん家はBONG TEEの在庫が詰まった

ダンボールでいっぱいだった。

そのダンボール箱の隙間で育った彼女は

いつも無意識に家で流れていたビートにノッていたのだろう。

そのビート感に今また無意識に呼び戻された感じなのか?

彼女にSmif-N-Wessunを押し付けたことなんて一度もないし、

しかも今は1994年じゃなく2018年だ。

なんなんだこのあり得ない状況は!

 

感性とは遺伝子なのか?環境なのか?

それとも...

ただただ浮遊するSAXにビシっ!!と

スネアから入るビートと、

2人のルードなラップは時空を超え、

人々を魅了し続けてるだけなのか?

 

ウチの長女にサンプリング美学を

不意打ちで再確認させられた2108年師走...

 

おい!なんかすごくイイぜッ!笑

u know?!!

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